南アルプス市議の経験を活かし、今度は県政で!

櫛形山のシカによる樹木の食害状況を調査

11月12日、シカによる樹木の食害の状況を調査するために、櫛形山に登ってきました。今回の調査は「櫛形山を愛する会」の皆さんの案内のもと、日本共産党南アルプス市議団の松野昇平市議と河阪悠両市議、県と市の担当課職員にも同行していただきました。

櫛形山は甲府盆地の西側にあり、北岳など南アルプス山脈との間に鎮座する巨大な山で、その名の通り和櫛を伏せたような山容をしています。昔からアヤメをはじめとした多くの草花が咲く「花の山」と言われてきました。しかし、十年ほど前からシカによる食害が深刻になり、一時は山頂近くの有名な「アヤメ平」のアヤメなどが壊滅状態になりました。その後、防護柵を設置するなどの対策を実施した結果、今では120種ほどまで草花が回復してきたとのことです。

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そんな櫛形山で近年問題になっているのが、シカが樹木の樹皮を食べる被害です。特にモミジやナナカマド、ダケカンバ等の広葉樹が被害にあい、今年は夏にヤマザクラの被害が顕著だったとのことです。さらにコメツガやカラマツなどの針葉樹の被害も見られるようになっているとのことです。櫛形山の山頂付近には、これらの樹木の原生林が広がっています(写真上)。推定300年~400年とも言われるダケカンバや天然カラマツの巨木も見られます。シカは根元から口が届く高さまで樹皮を剝がして食べるため、幹が乾燥し、やがて立ち枯れてしまいます。シカは樹皮のやわらかい比較的若い木を中心に食べるため、木の世代継承が途絶えてしまい、木が減ってしまうことで、今まで以上に陽光が入り、原生林特有のコケなども生育しにくくなるとのことです。(写真下:シカが樹皮を食べた被害状況の説明を受けました)

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こうした被害から原生林を守るために、南アルプス市や富士川町は県の許可を得て原生林を覆う防護柵の設置を始めています(写真下)。設置作業には地元の「櫛形山を愛する会」の皆さんがボランティアで参加。設置後の点検作業も冬場除き毎月2回実施していただいています。防護柵で囲ってあるところは樹皮がはがされる被害もなく、効果があがっていると実感しました。合わせて木々の下の下草の植生も戻ってきていることも確認できました。この防護柵は広範囲をカバーするため効果は高いものの設置には時間がかかります。その間に樹木が被害に合わないために、「会」の皆さんが広葉樹や若木の幹にネットを巻いて対策をとっています。「会のメンバーは誰も文句を言わずに一生懸命保護活動に取り組んでくれている」という会長さんの言葉が印象的でした。

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調査に同行した県と市の担当課職員の皆さんにも、被害の状況を見ていただくとともに、「会」の皆さんから、日ごろから把握している情報を伝えていただきました。担当課職員の方からは原生林を守るための方策を県と市で協力して検討する旨の説明がありました。「会」、市、県、そして議員の4者による調査となりましたが、「机を挟んで話し合うよりも、一緒に山の空気を吸って、現場を見たほうがいい知恵がでる」という声も聞かれました。その言葉通りいい解決が図られることを願ってやみません。私も市議と共に議会の中で取り上げるなど力を尽くしていきたいと思います。

*追記* 調査日は天候に恵まれ、櫛形山から東を見れば富士山が、西を見れば北岳、間ノ岳、農鳥岳の白根三山が見られ、カラマツの紅葉とともにすばらしい眺望に出会えました。ぜひ、皆さんも機会がありましたら櫛形山を体験してみてください。

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