8月4日、南アルプス市内の河川内に繁茂する草木の状況について、日本共産党市議団の松野昇平市議、河阪悠事務局長と一緒に現地調査を行ないました。調査には山梨県中北建設事務所の河川砂防管理課の職員に来ていただき、南アルプス市役所道路整備の職員にも同行してもらいました。
ハザードマップの警戒区域でも深刻な状況が
市内では毎年、富士川(釜無川)支流の滝沢川や坪川などについて、県による河川内の伐木・伐採、土砂の浚渫が行なわれており、今年もすでに実施されています。しかし、それらの河川の上流部になると河川内に草木が生い茂っている実情があります(写真)。
今回、現地調査の対象としたのは、こうした草木が生い茂っている中から、土砂災害や洪水のハザードマップで「土石流災害の警戒区域」や「早期の立ち退き避難が必要な区域」に指定されている区間です。(上の写真もその区間にあたります)。河川内一杯に草木が生い茂っていては、流木や土砂を堰き止めて洪水のリスクが高まることが予想されます。河川全域で伐木・伐採を行なうのは難しいのかもしれませんが、まずは行政自らが策定したハザードマップと照らし合わせて「災害が想定される区間から優先して行なうことも検討すべきではないか」と現地でも指摘しました。
県の担当者からは「かなり(草木の繁茂が)ひどい状況だ」「まずは伐木・伐採をおこない、土砂の堆積状況を確認したい」との回答がありました。
行政と地元自治会の共同管理区域でも課題が
もう一つ、今回の調査で確認したのは、地元の自治会と行政が協定を結び管理している区間です(写真下)。
この区間は昨年度に地元自治会と県とが、担当区域を決めて草木の伐採などを行なう協定を結び管理している場所です。写真の通り河川床(写真中央)から右側へ一段上がったところは自治会で担当していただいている所。さらに一段上がった所は遊歩道などがある市が担当する所です。そして県が担当する河川床には草木が生い茂っています。
草刈りを行なっている地元住民の方からは「近くを散歩していても、草刈りをしていても草藪にスズメバチの巣があり危険。実際に刺された人もいる」「私たちは日曜日の早朝などに毎週のように草刈りをしているが、住民が分担した所を草刈りするだけでも大変なこと」「行政でもしっかりやってほしい」といった声があることをお伝えしました。
こうした河川管理の予算について、日本共産党では小越智子前県議が県議会の委員会で質問し、「十分な予算を確保している」との答弁を得た経過があります。その予算を有効に活用してもらうとともに、さらに河川管理を継続的に行っていくためにも、予算の拡充を求めていきたいと思います。